• 母性型ってなに?
  • ブログ
  • お問い合わせ・ご依頼
  • もっとがんばらなきゃ!と思っている経営者の方
  • 女性・部下からモテたい男性の方
  • 仕事 家庭に疲れている女性の方

母性型原理の真髄

Vol.7 日本人になりきれない日本人

いま、真の元気が出ないのは経済の下向きだけの問題ではありません。それは日々の中に真の生きる喜びが感じられないからではないでしょうか。

バリバリの仕事人間だった人が突然病に倒れ、薬漬けで苦しんで「チューブ人間」となり人生の最終章をむなしくすごしている状況をみることも増えてきています。

日本人の多くが心を失い、心が飢えているのです。いのちの糧としてのコップが空になっているのです。「心ない人」が増え「心ある人」が減ってきて「心もとない」状態なのです。大きな時代の転換期にきているらしいことはうすうす感じます。その時に抜本的にとか根本的に変えなければならないと掛け声はあるけれど、ではどうすれば根本的なのか、何が抜本的なのか、政治家も経済人も解答はないのです。

世の中の常識を超えた根本の発想、「人間とは何か」の発想が必要なのです。モノがあふれ便利になったけれど、心は貧しくなった。医療は進歩したけれど病人が増えた。自由になりすぎて自己中心になった。女が忍耐から解放されたが、女が目覚めると男のようになってしまった。一方がよければ他方が立たず、相矛盾する問題が現代人の常識では解決不可能になっていることの不幸、不安があるのです。良かれと思って行った結果が何故このようなことになってしまったのか? 世間一般の常識、知識人が発する◯◯理論・◯◯法の根拠を深く考えることなく取り入れてしまったツケがでてきているのです。

世の中の常識を超えた発想とは

世の中の常識を超えた発想とは、人間とは何か?男とは?女とは?という根源的な認識に思いを致さなければ相矛盾する問題は解決しないでしょう。その解決の糸口になるのが、日本上古代時代の「サヌキアワの悟り」なのです。聞きなれない言葉かもしれませんが「サヌキ男にアワ女」の諺ならご存知の方も多いでしょう。

「サヌキ男にアワ女」とは香川県と徳島県だけのことではなく、日本人なら誰でも知っている男と女の相性を表す言葉であり「男の中の男」と「理想の女性」との組み合わせを讃える言葉だったのです。ところが、いまでは若い人にサヌキ男とアワ女と言ってもキョトンとしていて、讃岐うどんか阿波踊りにしか反応しなくなって死語になっているのは残念なことです。

「サヌキ&アワ」の言葉は私たちの遠い祖先がいのちの原点として悟り、使いつづけてきた日本人固有の智慧ある言葉だったのです。わたしは母性型の原点はサヌキ男とアワ女にあると感じているのです。(註;サヌキアワという上古第語は、カタカムナ文明に明示されている潜象物理用語です)
サヌキ性とは男の本性、アワ性とは女の本性のこと。意欲を持ち、判断し、積極的に行動し、自我を通そうとするのがサヌキ性。前向いて進もうとするサヌキ性に対して、それが上手くいくように気配り目配りなど心配りをして、相手を立て順応しようとするのがアワの性なのです。

サヌキ性は男の性、アワ性は女の性に代表されますが、実は男も女も心の裡に「サヌキ性」と「アワ性」の両面をもっているのです。古来より日本人は「女ならでは明けぬ国」とうたってきました。しかし、それは女が上位になることではなく、女性だけでなく男性にもある「アワ性」といういのちをまっとうするための言葉だったのです。

「男やもめにウジが湧く」という諺も女性は独りでも元気に生きていられるが男性は女性という存在がなければ生きるエネルギーが湧かないということです。反対に、女性は男性から「立てば芍薬据わればボタン」というように花に喩え憧れられ、その立ち居振る舞い、心根の美しさを男性から求められたのです。現代の女性が「肉食動物」に喩えられるなんて何と情けないことでしょう。
男は女を通してアワの性である思いやり、優しさ、辛抱強さを学んできたのです。日本人が小さな島国でも生き残ってこられたのは、男と女が対立することなく、お互いの性の違いを認識し、尊敬し補い合って、女性性、すなわち母性の文明を育んできた稀な国だからなのです。「サヌキアワ」の教えは現代の「男女平等」の考えかたとは根本的に全くことなるものなのです。

指導者にはサヌキ型でよいのでしょうか?

指導者はサヌキ型が多いのが現状です。サヌキ型は積極的、自己主張がハッキリしている、行動的なので指導者に適していると思われます。しかし、アワ性の少ない指導者や幹部の集団は常に反撥や対立、はたまた権力争いをしていることが多いのです。
これからの組織経営は、アワ型人間が指導者に立つほうが上手くいくのです。何故なら、サヌキ型人間は、相当アワ性を持っていても、その本性が自己顕示欲が強く独善的なので、部下やお客様と心を分かち合うことなど苦手なので、よほど補佐役のアワ性の強い女房役を持たない限り、周囲と衝突してしまうのです。真のサヌキ型人間は家庭にもしっかりモノの女房が支えているように、会社、組織も同じことが言えるのです。
アワ性を持つ指導者は、いかなる場合でもこれでよいのだろうか?と自己反省し、地位権力にしがみつく欲心がなく、後継者の養成をし、退け時を間違わず円満な隠退ができるのです。現代はサヌキ型社会になってしまったので、力のある者だけが尊重され、陰で支えているアワ型の人間が少なくなってきているから、バランスが崩れ、活力が失われているのです。

力を抜くことがサヌキ型の働きですが、力を抜くにはアワ性という女性性が働かないとだめなのです。女性の時代と言われているけれど、それはうわっつらの掛け声に過ぎない。女性はいくら社会進出をして男性と競争しても、男の土俵で男のふんどしを締めている限り、喜びは生まれません。真に美しくはなれません。何故なら、男社会は先ず言葉遣いが「おい、おまえ」「飯を食う」が当たり前で所作も荒っぽい。それが男性の特性なのですから。

男性と同じ働き方をしている限り、働く喜びは生まれない。男性と同じ土俵で、女性の特性を生かしていくのは困難であることに早く気付かねばなりません。女性の存在は、本来は環境を明るくし、和やかにするものでなければなりません。女性の環境に及ぼす影響が益々必要とされる時代がやってきます。

人間として生まれて一番大切なものは何でしょう? 生きる目的よりも「生きる喜び」を私たちは求めているのではないでしょうか? 「母性型経営」は、アワ性という女性性、母性を経営に生かしながら、生きる喜びを共に味わって生きる仲間たちと繋がっていきたいと思っています。

勉強会のご案内

次回

第29回 「母性型勉強会」

日時:12月19日(水)午後6時半~
場所:高松国際ホテル

はじめての方もお気軽にご参加ください。

詳細へ

※「母性型原理®」「母性型経営®」は株式会社人間科学研究所の登録商標です。